相手が怒る原因を知っておく

 会社員のAさんは、学生時代の旧友であるBさんに街で偶然再会し、意気投合して一緒に飲みに行きました。当時はさほど親しくはありませんでしたが、同じ教室で机を並べていた同士、昔話で会話が盛り上がりました。帰り際に名刺を交換し、これからも時々会おうと約束して別れました。Bさんは、どちらかというと内気で引っ込み思案な性格。できるだけAさんから連絡を取るようにし、ふたたび酒に誘って仕事からプライべートの話題にまで触れましたが、Bさんはイマイチ乗ってきません。それどころか、Aさんの他愛もない冗談に対して怒りを爆発させ、理由を聞く前に電話を切ってしまいました。あなたは、Bさんが怒った理由について、どう解釈するでしょうか。このケースの場合、Bさんが怒っているのは、Aさんの冗談に対してだけではないことは明らかです。冗談そのものに対して腹を立てたのだとしたら、それに対する反論をしたはずです。

 考えられるのは、それ以外の理由ですが、人が攻撃的になる動機にはいくつかのパターンがあります。アメリカの心理学者アヴェリルは人が攻撃行動をする動機を次の11のパターンに分類しています。

1)嫌悪の伝達:相手が嫌いだという気持ちを表現した
2)仕返し:相手に何らかの仕返しをしたかった
3)過去の言動への仕返し:相手が忘れているような過去の言動に対して、仕返しをしたかった
4)関係の解消:相手との関係を断ちたかった
5)面目の維持:自分の権威をみせて、相手に自分の立場をわからせたかった
6)自分のための行動規制:自分の都合で、相手を思いどおりに動かしたかった
7)相手のための行動規制:相手のためを思い、行動を変えさせたかった
8)個人的な期待:怒ったり、叱ったりすることで、相手に何かをさせたかった
9)関係の強化:相手との関係を深めたかった
10)責任回避:相手のために本来自分がすべきことをしたくなくて、その問題から逃れたかった
11)うっぷん晴らし うっぷんしている欲求不満をぶつけたかった

 Aさんに対して怒りを爆発させたBさんの動機も、この十一項目のどれかだと考えられます。「部下が反抗的な態度を示す」「彼女との仲が最近うまくいかない」こうした問題で頭を痛めている人は少なくありませんが、コミュニケーションにズレが生じる一番の原因は、相手の心が読めないことにあります。この点に、あなたの「対人力」を決定づける要素が多分に含まれています。「突然、別れ話を持ち出された」「信頼していた人に裏切られた」「同僚が敵意を示してくる」「理不尽なことを言われた」「上司がどうも自分を嫌っているようだ」「彼の態度が冷たくなった」:など、日常起こる人間関係のトラブルは数え上げたらキリがありませんが、いずれも相手にはそれなりの理由があるのです。

 また、こちらが気づいていなかっただけで、相手は自分の感情を知らせるシグナルをかなり前から発信していたケースが少なくありません。相手の心を読み取る能力を持っていないために、不意打ちをくらったような気分になっただけです。相手が攻撃的になったときは、腹を立てたり、感情的にならず、「なぜ怒っているのか」を冷静に推測してみる必要があります。その前に、相手の行動に変化があった場合、その時から今までの自分および相手に起こったことを書き出してみるのです。頭で考えるだけではわかりづらいことも、こうすれば判断しやすくなります。そうやって検討することで、原因に思い当たったりします。理由がわかれば、こちらの怒りもおさまるし、相手に対しての理解が深まるかもしれません。

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